オリジナルカレンダーのデザインが完成したら、次はいよいよ印刷です。
しかし、印刷会社にデータを入稿するとき、こんな疑問はありませんか?
- 普通のPDFを送れば印刷してもらえる?
- 印刷用PDFと通常のPDFは何が違う?
- 写真の画質はどのくらい必要?
- 塗り足しやトンボって何?
- 日付や祝日の間違いは誰が確認する?
カレンダーは、印刷が終わってから間違いに気づいても、簡単には修正できません。
そのため、入稿前のデータ確認が重要です。
私は毎年、小さな牧場のオリジナル卓上カレンダーを200〜300部ほど制作しています。
実際の制作では、雑誌制作の経験があるプロのデザイナーさんに印刷用PDFを作成してもらっています。
この記事では、カレンダーの印刷用PDFを準備するときの基本と、入稿前に確認したいポイントを紹介します。
ちなみに、私が関わっている牧場カレンダーの制作過程は、無料noteで詳しく公開しています。
写真集め、デザインの外注、制作費、日付の校正など、毎年カレンダーを作り続けるための実体験をまとめています。
印刷用PDFとは?普通のPDFとの違い
PDFは、パソコンやスマートフォンで文書を表示するときにも使われるファイル形式です。
しかし、画面で見るためのPDFと、印刷会社に入稿するためのPDFでは、求められる条件が異なる場合があります。
例えば、印刷会社によっては、次のような条件が指定されています。
- 仕上がりサイズ
- 塗り足しの有無
- トンボの有無
- カラーモード
- 画像の解像度
- フォントの埋め込み
- PDFの保存形式
そのため、パソコンで問題なく表示できるPDFでも、そのまま印刷会社に入稿できるとは限りません。
まずは、利用する印刷会社の入稿ガイドを確認しましょう。
カレンダーの印刷用PDFを作る方法
印刷用PDFを準備する方法は、大きく分けて3つあります。
1. デザインソフトで作成する
Adobe IllustratorやInDesignなどのデザインソフトを使って、カレンダーを作成する方法です。
写真や文章、日付を配置し、印刷会社の指定に合わせてPDFを書き出します。
自由なレイアウトにできる一方で、印刷データに関する知識が必要です。
2. テンプレートを利用する
印刷会社によっては、カレンダー用のテンプレートを配布している場合があります。
テンプレートを利用すると、サイズや配置を確認しながら制作できます。
ただし、テンプレートを使っていても、写真の画質や日付の間違いなどは自分で確認する必要があります。
3. デザイナーに作成を依頼する
自分で印刷用データを作るのが難しい場合は、プロのデザイナーに依頼する方法があります。
私が制作している牧場カレンダーでは、この方法を採用しています。
写真や文章を用意し、デザイナーさんに印刷用PDFを作成してもらっています。
デザインの外注については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
カレンダーの入稿前に確認したい10のポイント
1. 仕上がりサイズは正しい?
まず、カレンダーの仕上がりサイズを確認しましょう。
印刷会社が指定しているサイズと、PDFのページサイズが一致しているか確認します。
例えば、A5サイズで注文する場合は、A5用の入稿仕様に合わせてデータを作成する必要があります。
ただし、塗り足しを含むPDFでは、ページ全体のサイズが仕上がりサイズより大きくなる場合があります。
2. 塗り足しは設定されている?
塗り足しとは、印刷物を裁断するときに、端まで色や写真が印刷されるように余分に設ける部分です。
例えば、写真を紙の端まで配置したい場合、仕上がり位置より外側まで写真を広げる必要があります。
塗り足しの幅は、印刷会社の指定に従いましょう。
3. トンボは必要?
トンボとは、印刷物を裁断する位置などを示す目印です。
印刷会社によっては、トンボ付きのPDFを指定している場合があります。
一方で、トンボ不要の入稿方式もあります。
自己判断で追加するのではなく、印刷会社の入稿ガイドを確認しましょう。
4. 写真の解像度は足りている?
カレンダーでは、写真の画質が仕上がりに大きく影響します。
スマートフォンで撮影した写真でも使える場合がありますが、写真を大きく配置すると画質が不足することがあります。
印刷会社が推奨する解像度を確認し、実際に配置するサイズで問題がないかチェックしましょう。
写真の選び方については、こちらの記事でも紹介しています。
オリジナルカレンダーに使う写真の選び方|12か月分を集めるコツ
5. カラーモードは指定どおり?
パソコンやスマートフォンの画面では、一般的にRGBという方式で色を表示します。
一方、印刷ではCMYKという方式が使われることがあります。
そのため、画面で見た色と印刷後の色が完全に一致するとは限りません。
印刷会社がRGBとCMYKのどちらを受け付けているか確認しましょう。
6. フォントは正しく表示される?
PDFに使われているフォントが適切に処理されていないと、文字が置き換わったり、表示が崩れたりする可能性があります。
印刷会社がフォントの埋め込みを求めている場合は、その条件に従ってPDFを書き出しましょう。
7. 日付・曜日・祝日は正しい?
カレンダーで特に重要なのが、日付の正確性です。
例えば、次のような項目を確認します。
- 1月1日の曜日
- 各月の月末の日数
- うるう年の2月29日
- 土曜日・日曜日の配置
- 祝日の日付
- 振替休日の表示
日付の間違いは、印刷後に修正することが難しいため、慎重に確認しましょう。
詳しい校正方法については、こちらの記事で紹介しています。
8. 文章に誤字脱字はない?
写真の説明文や施設名、連絡先などに間違いがないか確認しましょう。
特に、電話番号やURLなどは、一文字違うだけでも問題になることがあります。
文章を修正した場合は、修正後のPDFをもう一度確認することが大切です。
9. ページの順番は正しい?
カレンダーは、月ごとのページが決まっています。
例えば、1月の次が3月になっていたり、同じ月が重複していたりしないか確認しましょう。
また、表紙や裏表紙を含む場合は、印刷会社が指定するページ構成になっているか確認します。
私が制作している牧場カレンダーでも、表紙や各月のページを含めた構成を考えています。
10. 印刷会社の入稿条件を満たしている?
最後に、印刷会社の入稿ガイドをもう一度確認しましょう。
PDFの保存形式やファイル名、ページ構成など、印刷会社ごとに条件が異なる場合があります。
入稿前に確認しておけば、データ不備による再入稿を減らせる可能性があります。
印刷用PDFは画面で確認するだけで大丈夫?
PDFを画面で確認することは大切ですが、それだけでは気づきにくい問題もあります。
例えば、画面上では読みやすい文字でも、実際に印刷すると小さく感じることがあります。
また、写真の明るさや色味も、画面と印刷物で違って見える場合があります。
実際のサイズで確認する
可能であれば、実際のサイズで印刷して確認するとよいでしょう。
特に、日付の読みやすさやメモ欄の広さは、紙で確認するとわかりやすくなります。
校正刷りを利用する
印刷会社によっては、本番印刷前に校正刷りを依頼できる場合があります。
ただし、校正刷りの有無や費用は印刷会社によって異なります。
また、校正刷りの種類によっては、本番と色味や用紙が完全には一致しない場合があります。
カレンダーの校正は誰が担当する?
印刷用PDFをデザイナーに作成してもらう場合でも、日付や文章の確認担当は決めておく必要があります。
デザイナーがデータを作成することと、掲載内容が正しいことを確認する作業は別だからです。
私が制作している牧場カレンダーでも、日付の確認は重要な作業です。
365日分の日付を確認する作業には、手間がかかります。
そのため、制作費を考えるときは、デザインや印刷だけでなく、校正にかかる作業も含めて考える必要があります。
こうした制作費や役割分担については、無料noteで詳しく紹介しています。
カレンダーの入稿前チェックリスト
最後に、入稿前に確認したい項目をまとめます。
- 印刷会社の入稿ガイドを確認した
- 仕上がりサイズが正しい
- 塗り足しが指定どおりになっている
- トンボの有無が指定どおりになっている
- 写真の解像度が足りている
- カラーモードが指定どおりになっている
- フォントが正しく処理されている
- 日付・曜日・祝日が正しい
- 文章に誤字脱字がない
- ページの順番が正しい
- 表紙・裏表紙の構成が正しい
- PDFの保存形式が指定どおりになっている
- 最終修正後のPDFを確認した
まとめ|印刷用PDFは入稿前の確認が重要
オリジナルカレンダーの印刷用PDFを作るときは、見た目のデザインだけでなく、印刷会社の入稿条件を満たしているか確認する必要があります。
特に、サイズ、塗り足し、写真の解像度、フォント、日付の正確性などは重要です。
自分でデータを作るのが難しい場合は、デザイナーに依頼する方法もあります。
私が制作している牧場カレンダーでも、プロのデザイナーさんに印刷用PDFを作成してもらっています。
オリジナルカレンダーの制作全体の流れについては、こちらの記事でも紹介しています。
オリジナル卓上カレンダーの作り方|200〜300部の制作実例
また、実際に小さな牧場のカレンダーを毎年制作している経験や、デザイナーさんとの役割分担、制作費、校正などについては、無料noteで詳しく公開しています。

